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薄暗い山道を駆け足で降りてゆく。僕は何か考え事をしていたんだろう。突然、目の前の光溜まりに目を奪われ、思わず声をあげる。数頭のチョウが、 まるで、光溜まりの分身であるかのように舞い出る。
羅漢さんは、それらの出来事に無関心なのか、ただ佇んでいる。僕はそっと手を合わせて立ち去った。